幼児食はいつから始める?離乳食から移行するタイミングや食事のポイント
ある程度のかたさのものを食べられるようになってくると、「離乳食っていつまで?そろそろ幼児食を食べさせるべき?」と気になりますよね。
離乳食から移行する目安と、幼児食を進める上でのポイントについて紹介します。
幼児食とは
幼児食とは、離乳食を卒業した後の1歳半~5歳ごろまでの食事のことを言います。
離乳食を卒業したら、大人と一緒の食事にして良いわけではありません。幼児期は離乳食を卒業してから大人の食事に近づけていく準備期間で、味覚や内臓機能などが未発達のため、少しずつ移行していく必要があります。
幼児食はいつから始める?
最初の奥歯(第一乳白歯)が生えて咀嚼ができるようになったら、幼児食へ移行します。目安は1歳半ころですが、口腔機能の発達も個人差が大きいので「1歳半だから幼児食へ移行する」のではなく「この歯が生えて噛めるようになったからこんな食べ物を与える」ようにしましょう。
さらに2歳過ぎにもう一つ奥の奥歯(第二乳白歯)が生え始め、2歳半過ぎに上下の乳歯列の嚙み合わせが完成すると、食べ物のすりつぶしが可能になります。この頃ほとんどの食品が食べられるようになり、咀嚼力も増大します。
幼児食の基本的なポイント
味付けは薄味にする
子どものときに身に付けた食習慣は大人になっても続くため最初が肝心です。様々な食べ物の多くの味を経験することが幅広い味覚を作ります。大人と子どもでは塩分摂取目標量・おいしいと感じる塩分濃度が異なるため、味付けに調整が必要です。味付けは大人の半分を目安にして、薄味を心掛けましょう。
食材の固さや大きさに気を配る
離乳食が終わり、ある程度かたいものが食べられるようになると「もう何でも食べることができる」と誤解する大人は少なくありません。「噛まない」「なかなか飲み込まない」「吐き出す」「好き嫌い」「食わず嫌い」など離乳食は順調だった子どもが幼児食でつまづくこともよくあります。大切なことは「発達をしっかりと見極め、発達段階に合った食べ物を与える。」ことです。その時々の口の形、機能に合わせた食材の固さや大きさに仕上げるなど工夫しましょう。
頑張りすぎず、上手に息抜きを
離乳食から移行したあと、大人と同じように食事ができるようになるために重要な幼児食。子どもが食への興味を持ち、好き嫌いなく食べられるようになるためにも、きちんとした食習慣を身につけさせてあげたいですよね。でも、幼児食は期間が長くて、毎回食事を作るのを負担に感じることも。そんなときはサンドイッチやおにぎりなど、手間の少ない食事ですませる、紙皿にして洗い物を減らす、周囲のサポートに頼るなど上手に息抜きをして。ママ・パパが笑顔で一緒に食べることが、何よりおいしい食事になります。親も無理せず、心地よく過ごせる方法を見つけていきましょう。
年齢別の進め方
1歳〜1歳半
自分の口でかじりとれる大きさのものを食べることができます。かたさは歯ぐきでつぶせる程度にしましょう。「ゆでる」「煮る」「蒸す」など、口の中で食べたものがまとまりやすい調理法が向いています。また手づかみが盛んなときには、手に持ちやすい料理を工夫しましょう。薄味を基本とし、調味料は大人の約半分くらいを目安にします。
1歳半〜2歳
ある程度のものを噛み砕くことができるようになるため、奥歯で噛み砕き、すりつぶすことを覚えさせましょう。またこの時期になると、自分でスプーンやフォークが使えるようになります。スプーンで食べるならすくいやすい大きさ・濃度のもの、フォークなら刺しやすいかたさ・大きさにします。
味付けは1歳半までと変わらず、調味料は大人の半分を目安にします。
3歳〜5歳
多くの子が、20本の乳歯が生えそろいます。大人とほぼ同じかたさ、味付けの食事ができるようになりますが、子どもの食べる様子を見ながら、食材の切り方・加熱具合・かたさなどを調節し、薄味を基本にします。嫌いな食べ物も出てくる時期ですが、少しずつでも促して食べる意欲を育てていきましょう。
幼児食におすすめの食材
ツナ、高野豆腐、ちりめんじゃこ、かつお節、ごま、のり、ひじきなど。これらの缶詰や乾物はDHAなどの必須脂肪酸、鉄、カルシウムなどのミネラルを豊富に含む食材です。日持ちもするのでストックして、コツコツ取り入れましょう。
まとめ
離乳食完了期は個人差が大きく、発達段階に適した食べ物を与えることが大切です。歩き始めが異なるように、好みや口腔機能の発達もみんな違います。本やマニュアルのように進まないことは当たり前のことなので、不安を感じたり、比較して焦りを感じる必要はありません。あくまでも参考にし、その子の発達を見極め、対応していきましょう。
また食事は子どもに必要なエネルギーや栄養素をとりこむだけではなく、食べることを通して心を育てる場所です。パパ・ママも頑張り過ぎず、上手に息抜きをして、いつも笑顔で接していられることが何より大切です。