【栄養士が教える!】離乳食後期(9~11ヶ月頃)の進め方|量の目安やおすすめレシピもご紹介
離乳食後期(9〜11ヶ月頃)はいつから?
生後9〜11ヶ月頃の離乳食後期といい、食べる回数や食材、調理法などが中期の頃と変わってきます。
ただし、離乳食を始めた時期や赤ちゃんの成長のペースによって離乳食後期の食事を始める時期は少し変わってきます。離乳食後期に入る目安を参考に始める時期を検討しましょう。
(離乳食後期を始める目安)
- ・生後9か月を過ぎている
- ・モグモグと口を動かして食べるような動作がみられる
- ・1日2回の食事の生活リズムができている
- ・豆腐くらいの固さを舌でつぶして飲み込むことができる
- ・離乳食中期の食事をしっかりと食べることができている
離乳食後期に与える量の目安
(離乳食後期の目安)
食パンなら6枚切り1/2程度、5倍粥なら90g、軟飯なら80g
野菜 30~40g
豆腐 45g
魚または肉 15g
卵 全卵1/2個
乳製品 80g
上記のうち、豆腐と肉の両方を1食で与える場合はg数を減らすなどして、炭水化物と野菜(ビタミン。ミネラル)、たんぱく質を与えましょう。
離乳食後期の進め方のポイントは4つ
1.朝・昼・夕の1日3回食にする
離乳食が2回から3回に増えると、食べる時間が朝、昼、夕となりますので食事の時間を調整する必要があります。2回食の時よりも1回目のご飯の時間を早い時間にずらして朝ごはんにしましょう。
例えば1回目の食事を9時頃に与え、4時間後の13時に昼ごはん、さらに4時間後の17時に夕ごはんとするとバランスの良い食事リズムとなります。寝る直前に夕ご飯とならないように、注意しましょう。
2.食材の種類を増やし不足しがちな栄養を与える
離乳食後期になると食べることができる食材が増え、赤身の肉やさんまなど食べることのできる魚や肉の種類が増えてきます。食事のバランスは、炭水化物、たんぱく質、ビタミンミネラルのバランスが整っていることに加え、不足しがちな鉄分なども取り入れることが理想です。
食材の種類を上手に増やして、不足しがちな鉄分やビタミンD、筋肉や血のもととなるたんぱく質を積極的に取り入れましょう。
- ・鉄分を多く含む食材・・・豚レバー、鶏レバー、小松菜、ほうれん草、ひじき、納豆など
- ・ビタミンDを多く含む食材・・しらす干し、卵、鮭など
- ・たんぱく質を多く含む食材・・豆腐、卵、鶏むね肉、ヨーグルト、納豆、マグロなど
3.手づかみ食べを始める
手づかみをすることによって、赤ちゃんの五感に刺激を与え、脳の発達にも大きな役割をするといわれています。赤ちゃんの成長のためにも、積極的に手づかみ食べをさせてあげたいですね。
赤ちゃんが手づかみ食べをしやすいメニューを取り入れてみましょう。
4.家族でいっしょに食べる
1日3回の食事になると、家族と一緒に食べることも多くなるのではないでしょうか。一緒に食べることや、家族が美味しそうに食べる姿を見ることによって、赤ちゃんは食への意欲が高まります。家族で楽しく食事をしましょう。
栄養士が教える!離乳食後期におすすめの簡単レシピ3選
レシピ1.しらすと豆腐の雑炊
(材料)
5倍粥 90g
しらす 10g
乾燥わかめ 0.5g
豆腐 20g
にんじん 10g
たまねぎ 10g
だし汁 200ml
(作り方)
1.にんじん、たまねぎは刻んでおく。豆腐は食べやすい大きさに切る。
2.しらすとわかめは茹でて、塩抜きをする。
3.だし汁を温めて、しらす、わかめ、豆腐、にんじん、たまねぎを入れて、野菜がやわらかくなるまで煮込む。5倍粥を加えてさらに一煮立ちさせる。
レシピ2.ほうれんそうのチーズチジミ
(材料)
薄力粉 100g
片栗粉 大さじ1
卵 1個
水 100cc
ほうれん草の葉 30g
油 適量
粉チーズ 大さじ1
(作り方)
1.ほうれん草の葉は小さく切って、茹でておく。(あく抜き)
2. ボウルに薄力粉、片栗粉、卵、水を入れてよく混ぜ合わせる。1のほうれんそうを入れてさらに混ぜ合わせる。
3. フライパンに薄く油を引き、温まったら2の生地をお玉で入れて平らに伸ばす。
4.中火で生地に色がつくまで中火で焼く。(目安2分)粉チーズを全体にのせてからひっくり返す。蓋をして3分ほど焼く。
5. 蓋をあけて再度ひっくり返し、軽く水分をとばしたら出来上がり。大人が食べるときはごま油をかける。
レシピ3.かぼちゃのサンドイッチ
(材料)
かぼちゃ 20g
食パン 1枚
砂糖 少量
(作り方)
1.かぼちゃは種と皮を取り除き、柔らかく茹でて潰す。温かいうちに少量の砂糖を混ぜる。
2.食パンは耳を取り除き、半分にカットする。
3.1を食パンの片面に塗って、はさむ。手づかみしやすい大きさにカットする。
離乳食後期の量に関するよくある3つの質問
質問1.離乳食とミルクのバランスは?
離乳食後期になると栄養の70%ほどを離乳食からとるようになります。離乳食をよく食べる子はミルクの量が減ってくる子もいるかもしれません。
離乳食後には母乳は欲しがるだけ、ミルクも1回あたり160ml〜200ml程与えます。回数は食事のあと3回+2回の全部で5回ほどです。1日トータル1000mlほど与えても大丈夫ですが、離乳食をしっかりと食べ、ミルクを拒む場合は無理強いをする必要はありません。
質問2.食べ物を丸のみしてしまう場合はどうすればいい?
噛む練習として、丸呑みできない大きさのものや、バナナや野菜スティックなど齧り取る練習になるものを与えてみましょう。この時に赤ちゃんが噛めるやわらかさにすることが大切です。
またモグモグと声をかけ、のどに詰まらせないように見守ってあげてください。上手に噛めたら褒めてあげてくださいね。
質問3.食事に集中してくれない時の対応は?
周りが気になる子には、ごはんの前におもちゃなどはめにつかないように一度片付けるのがおすすめです。また遊んでいる最中に「もうすぐご飯だよ」と声をかけておくのもお効果的です。
お腹が空くように体を動かす遊びをする、椅子やテーブルの高さなどを調整するなどの対応で食べてくれる子もいますよ。
まとめ
離乳食後期になると食事の回数や量、使う食材が増え、大変に感じている方も多いかもしれませんね。
また赤ちゃんが上手に食べてくれなかったり、手づかみ食べをしないと焦る方もいるかもしれませんが、赤ちゃんの成長ペースに合わせてゆっくり進めていきましょう。お母さんたちも息抜きしながら、楽しく離乳食を進めてくださいね。