【管理栄養士が教える!】離乳食完了期の取り分けに知っておきたい4つのポイント!おすすめレシピも紹介
離乳食の取り分けに知っておきたい3つのポイント
離乳が進み、1日2回、3回食になってくると離乳食作りも大変ですよね。そこでよくおすすめされるのが「取り分け離乳食」です。
取り分け離乳食とは、おとなのメニューと同じ食材を使ったり、調理途中のものを取り分けて作る離乳食のこと。おとなの食事と離乳食をほぼ同時に作ることができるので、毎日の食事作りがとても楽になります。
ポイント1.食材選びを大切にする
赤ちゃんにも食べやすい食材を選ぶようにしましょう。旬の食材を取り入れられると、さらにいいですね。
歯茎でつぶしにくい食材(固い肉、たこ・いかなどの魚介類)は避けるようにしましょう。また調理方法は、炒め物や揚げ物など油の多いメニューより、スープや煮物、蒸し物が好ましいです。
ポイント2.薄味になるように気をつける
大人の味付けをする前に取り分けたり、薄味に仕上げ、大人は食べる時に味を加えるようにします。
ポイント3.固さや大きさを工夫する
取り分けた食材は、食べやすい大きさに切るなど、大きさを工夫します。また野菜などが歯茎で潰せる硬さよりもかたい場合は、電子レンジなどで加熱してやわらかくします。
大人用に味付けをした後に取り分ける場合は、だしや野菜スープを加えて薄めてもOK。2〜4倍の湯やだしを入れて薄めます。
離乳食を取り分けるときの3つの注意点
1.食べられない食材は後から入れる
大人用の料理の食材の中に、赤ちゃんがまだ食べられない食材がある場合は、離乳食用を取り分けた後に入れて調理します。
2.包丁を使ったら再度加熱する
大人用の鍋の中から食材を取り分けて、赤ちゃんが食べやすいように切る時、包丁、まな板を使い、食材を素手でさわってしまいます。
菌を死滅させるために、念の為小鍋に煮汁と切った食材を入れ、再加熱するようにすると安心して食べていただけます。保育所などの給食調理では、85度以上で90秒間加熱します。
3.味見をする
出来上がった離乳食は赤ちゃんに食べさせる前に大人が味見します。この時、やわらかく煮えているか、味が濃くないかを確認しましょう。加熱時間が長くなると調味料が煮詰まり、味が濃くなることがあります。
大人の食事から取り分けできる!離乳食完了期におすすめレシピ3選
レシピ1.手作りだしで作る人参と豆腐のみそ汁
〈材料〉
・干し椎茸 2g
・削りがつお 1g
・水 300cc
・人参 30g
・絹ごし豆腐 1/2丁
・みそ 小さじ2。
〈下準備〉
・干し椎茸・削りがつおは合わせてミキサーで攪拌し、粉末状にしておく。
・人参はいちょう切り。
〈作り方〉
①鍋に粉末状にした干し椎茸・削りがつお・水・人参を入れ、煮立たせる。
②人参がやわらかくなったら、豆腐を加え、温める。
③火を弱め、みそを半量(小さじ1)溶き入れる。→離乳食完了期用完成
④残りのみそを溶き入れる。→大人用完成
レシピ2.ひじきと大豆の煮物
〈材料〉
・大豆(水煮) 50g
・しらたき 20g
・ひじき(乾燥) 5g
・人参(せん切り)20g
・油 小さじ½
A
・水 100cc
・みりん 小さじ1
・しょうゆ小さじ1
・塩 少々
・きび砂糖小さじ1
〈下準備〉
・ひじきは水で戻し(パッケージ参照)、水気を切っておく。
・しらたきは熱湯にさっとくぐらせて長さ1.5㎝に切っておく。
・大豆は水気を切っておく。
〈作り方〉
①サラダ油を熱し、しらたき・ひじき・人参を炒める。
②全体に油がまわったら、A・大豆を加え煮る(中火10分~)。→大人用完成
③離乳食完了期用を取り分け、煮汁の2倍湯で薄める。
レシピ3.ショートパスタのスープ
〈材料〉
・玉ねぎ(1cm角) 20g
・キャベツ(1cm角) 20g
・人参(1cm角) 20g
・黄色パプリカ(5mm角) 20g
・にんにく(みじん切り)1/2片
・オリーブオイル 小さじ1
・水 500cc
・コンソメ(顆粒) 小さじ½
・ショートパスタ 30g
・塩 少々
・黒こしょう 少々
〈作り方〉
①鍋にオリーブオイル・にんにくを入れ熱し、玉ねぎ、キャベツ、人参、パプリカを入れ、炒める。
②水・コンソメの半量(小さじ1/4)を加え、沸騰したらアクを除き、ショートパスタを加え、煮る(約12分)。→離乳食完了期用完成
③残りのコンソメ、塩・黒こしょうで味をととのえる。→大人用完成
まとめ
大人用の料理と離乳食を一度に作る「取り分け離乳食」にすることで、献立を別に考えたり、調理の時間を省くことができます。毎日の離乳食作りは大変という方に「取り分け離乳食」がおすすめです。
また同じ料理を「おいしいね」という気持ちを共有することは大切です。家族がそれぞれ好みに合わせて違う食事をすることを「個食」と言いますが、そのような家庭が増えているようです。子供と同じ食事を中心とした家族のコミュニケーションをすることも大切に、「取り分け離乳食」をぜひ試してみてください。