【管理栄養士が教える】離乳食の2回食はいつから?タイミングや量、進め方のコツをご紹介!
離乳食はいつから2回食にする?
生後5〜6ヶ月頃になり、大人の食べる様子に興味を示したり、首がすわり、支えてあげるとおすわりができるようになったら、離乳食の始めどき。
まずは1日1回、授乳時間のうち、午前中のタイミングに離乳食を与える、1回食をスタートします。離乳食を始めて1ヶ月くらい経ったら、赤ちゃんの食べる様子を見ながら、1日2回に増やしてみましょう。
<2回食にする目安>
- ・食べることに慣れてきている
- ・ペースト状のものをしっかりゴックンと飲み込める
- ・よく食べる、母乳やミルクをよく飲む
離乳食を2回食にする切り替え方
与える時間帯
離乳初期では、朝、午前、午後、夕方、寝る前とだいたい1日5回ミルクを与えるリズムになってきます。1回食では、1日1回、午前中の授乳のタイミングに離乳食を与えます。
2回食に進んだら、午前、午後の2回、もしくは午前、夕方の2回を離乳食の時間にあて、1日2回の食事リズムをしっかり定着させていきましょう。
1回あたりの食事量
離乳食を始める時は、おかゆを1さじから始め、1週間程度かけて、おかゆを3さじ程度まで増やしていきます。おかゆに慣れたら、野菜、野菜に慣れたら、たんぱく質を含む豆腐や白身魚などの食材へステップアップしてみましょう。初めての食材は1さじから始め、少しずつ増やしていきます。
1日2回の離乳食が定着し、リズムができてきた生後7〜8ヶ月頃、離乳中期の食事量の目安です。
1回あたりの食事の目安量
(Ⅰ)
穀類…全がゆ50〜80g
(Ⅱ)
野菜・果物…20〜30g
(Ⅲ)
魚…10〜15g
または肉…10〜15g
または豆腐…30〜40g
または卵…卵黄1個〜全卵1/3個
または乳製品…50〜70g
(参考:厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド)
食材の形状
離乳初期ではヨーグルトやポタージュスープくらいが目安です。食べ慣れてきたら、水分量を減らして、ぽってりとしたペースト状にステップアップしていきます。
2回食にあがって、だんだんと慣れてきた離乳初期後半では、少し粒が残るくらいのすりつぶしでも食べられるようになりますよ。生後7〜8ヶ月頃の離乳中期では、すりつぶしのペースト状から、みじん切りくらいの大きさ、舌でつぶせるかたさが目安になります。赤ちゃんの様子を見ながら、成長に合わせて、少しずつステップアップしていきましょう。
2回食の進め方のコツは3つ
コツ1.形状の工夫やだしの活用
離乳初期後半〜離乳中期の2回食では、ポタージュ状からペースト状、粒の残るすりつぶし、みじん切りくらいの大きさへと少しずつステップアップしていきます。舌触りが変わると赤ちゃんが嫌がることもあるので、食べてくれない場合は1つ前の形状に戻すなど、赤ちゃんの様子に合わせて進めるようにしましょう。
離乳初期〜離乳中期は味付けせず、素材の味を味わう時期ですが、食べてくれない場合は、だしを活用するのがおすすめです。例えば、野菜を煮る時にもだしを使うことで、うまみをプラスすることができますよ。
コツ2.市販のベビーフードを活用する
2回食に進むと、離乳食の調理や食事の介助、片付けなど、ママやパパの負担も増えてきます。忙しくて離乳食にあてられる時間が少ないこともあるかもしれませんね。
離乳中期になると、市販のベビーフードもいろいろな種類がありますので、上手に活用して、無理なく赤ちゃんと向き合えるようにしましょう。
コツ3.楽しく食事する
例えばママが急いでいたり、心に余裕のない時は、赤ちゃんも敏感に感じ取り、離乳食を食べてくれないこともあるかもしれません。冷凍での作り置きや市販のベビーフードなどを活用しながら、赤ちゃんとゆったり食事の時間が持てるようにするとよいでしょう。
ママやパパと一緒に食事を囲み、楽しんで食べられる環境を作ってあげるのもおすすめです。
2回食を進める際の注意点は3つ
1.赤ちゃんのペースにあわせる
離乳食を進める月齢や食事の形態は目安のため、赤ちゃん1人1人の成長に合わせることが大切です。
もし、本などに書いてある通りに進まなくても、焦らなくて大丈夫です。食べている様子や便の状態を確認しながら、赤ちゃんのペースに合わせて進めていきましょう。
2.新しい食材はひとつずつ増やす
離乳食で新しい食材を試す時は、1さじから始め、赤ちゃんの機嫌や便の状態を見ながら進めます。食物アレルギーの可能性もあるため、新しい食材は1つずつ増やすとよいでしょう。
もしも食物アレルギーの症状が出てしまった場合、どの食材が原因か特定しやすくなります。また、すぐに病院に行ける、平日の午前中に与えるようにしましょう。
3.離乳食後は母乳やミルクを与える
離乳初期で2回食にあがった頃は離乳食からの栄養摂取は20%程度、離乳中期での離乳食からの栄養摂取は30%〜40%で、まだ栄養摂取のほとんどが母乳やミルクからになります。食後の母乳やミルクは、赤ちゃんが欲しがるだけ与えるようにしましょう。
離乳食2回食に関するよくある3つの質問
質問1.離乳食の1回目と2回目はどれくらい時間をあけた方がいい?
赤ちゃんは、消化器官の発達が未熟なため、離乳食と離乳食の間隔は4時間以上あけるとよいでしょう。
質問2.離乳食を与えるタイムスケジュールがずれてしまった場合は?
おでかけなどで離乳食を与える時間が重なり、離乳食の時間がズレてしまった場合は、1回お休みしてもよいでしょう。また次の日からリズムを整えられるようにしましょう。
質問3.離乳食は便秘になりやすい?
離乳食を始めたら便秘が始まったという赤ちゃんもいるかもしれませんね。離乳食を始めることによって、一時的に母乳やミルクなどの水分量が減ったり、消化・吸収する腸の発達が未熟なため、便秘になってしまうことがあると言われています。離乳食に慣れてくると便通も安定してくるでしょう。
まとめ
離乳初期〜離乳中期は調理に手間がかかったり、食事の回数が増えて大変だったり、ママやパパの負担が増えてしまうかもしれませんが、赤ちゃんの離乳食のステップには大切な時期です。作り置きや市販品などを上手に活用しながら、気負いすぎず、今しかない赤ちゃんとの離乳食の時間を楽しんでくださいね。