【管理栄養士が教える!】離乳食の納豆はいつから?調理ポイントや冷凍方法、おすすめレシピを紹介
納豆はいつから与えて良い?
離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)から与えることができます。納豆を初めて与える場合は、みじん切りにしてしっかり加熱したものを、少量から始めましょう。
離乳食で与える納豆の量
・中期(生後7〜8ヶ月頃):10〜15g みじん切り〜粗く刻む
・後期(生後9〜11ヶ月頃):約18g みじん切り〜粗く刻む
・完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃):約20g 粗く刻んだもの
離乳食に納豆を与えるメリット
1.栄養価が高い
大豆・大豆製品は、植物性の良質なたんぱく質を含む食材です。そのうえ、納豆は発酵によって栄養価が高くなっています。
発酵食品は、腸内の善玉菌を優勢にすることにより腸内環境をよくする効果が期待できます。また9ヶ月以降に不足しがちな鉄やカルシウムも豊富です。
2.消化吸収が良い
大豆そのものは消化が悪く、離乳食中期には使いにくい食材ですが、納豆は細かく刻むだけで使うことができます。
発酵食品は酵素を生み出しているため、消化・吸収を促進してくれます。また酵素の働きを助けるビタミン・ミネラルを多く含んでいます。
3.粘りがあって食べやすい
独特の粘りが食べやすく、赤ちゃんにも好まれる食材です。茹でた野菜などをあえるのもおすすめです。
離乳食における納豆の調理ポイント
下ごしらえ
ねばねばを嫌がるようなら、湯通しの際にザルの中で納豆を洗い、ねばねばを落としてあげると食べることもあります。
刻んで使う場合は、一度冷凍して凍ったままの納豆を使うと、糸をひきにくく刻みやすいので便利です。
加熱方法
加熱するとやわらかくなり、飲み込みやすくなります。湯通しなどで加熱して、柔らかくしてから与えるようにしましょう。納豆はすでに加熱済みのため、離乳中期以降であれば湯通しなどで加熱する必要はありません。
冷凍保存
冷凍保存することもできます。離乳食で使う場合は少量なので、パックのまま冷凍し、固まったら包丁で切り分けて小分けにして冷凍保存しておくと便利です。
離乳食におすすめ!納豆を使ったレシピ3選
1.ブロッコリーの納豆和え(中期)
〈材料〉(赤ちゃん1人分)
- ブロッコリーの花蕾 15g
- ひきわり納豆 15g
〈下準備〉
- ブロッコリーは熱湯でやわらかく茹でておく。
〈作り方〉
- ①ブロッコリーの花蕾をほぐし、耐熱容器に入れる。
- ② ①に納豆を加え混ぜ、ふんわりラップをして電子レンジで30秒加熱し、混ぜ合わせる。
2.野菜と納豆のみそ汁(後期)
〈材料〉(大人2人+赤ちゃん1人分)
- 白菜 80g
- 人参 20g
- ひきわり納豆 90g
- みそ 大さじ1(約20g)
- だし 270cc
〈下準備〉
- ・白菜は1cm角に切る。
- ・人参は皮を除き、1cmの色紙切り。
〈作り方〉
- ①鍋にだし(水)、白菜、人参を入れ、加熱する。
- ②みそを溶き入れ、納豆を加えてひと煮する。
3.納豆のおやき(完了期)
〈材料〉(作りやすい分量)
- キャンディーチーズ 5g(1個)
- 人参 5g
- 納豆 15g
- 小麦粉 20g
- 水 大さじ2
- しょうゆ 少々
- 油 小さじ½
〈下準備〉
- チーズは2〜3mm角に切っておく。
- 人参は皮を除いて、すりおろしておく。
- 納豆は粗く刻んでおく。
〈作り方〉
- ①ボウルに小麦粉、水を入れ混ぜ合わせ、チーズ、人参、納豆、しょうゆを加え混ぜる。
- ②フライパンに油を熱し、①を丸く焼いて食べやすい大きさに切る。
離乳食 納豆に関するよくある質問
質問1.納豆にアレルギーはある?
納豆の原材料である大豆は、アレルギーを起こす可能性のある 特定原材料に準ずる20品目の中に含まれています。初めて食べさせる時はアレルギーが発症する可能性があるため、万が一に備えて、小児科の病院が開いている日の午前中に食べさせて様子を見るようにしましょう。
また、万が一アレルギー反応がでた際にどの食材が原因なのか特定しやすいように、まずは他の食材とは混ぜず、納豆単体で与えるようにしましょう。
質問2.離乳食に使用するおすすめの納豆は?
始めはそのまま(粒納豆)だと大きいので、ひきわり納豆がおすすめです。その他、フリーズドライなどの製法で、粉末になった粉納豆もあります。
納豆特有のにおいやねばねばが控えめで、お粥などに混ぜて使うことができます。
質問3.納豆を食べてくれない時は?
赤ちゃんが好き嫌いをする場合は、食材そのものよりもにおいや食感が苦手だということが多いです。
口元に近づけるだけで嫌がる場合は、納豆の匂いが嫌、口には入れるけど吐き出してしまうようなら、食感や味が苦手なのかもしれません。
【納豆のにおいをやわらげる方法】
柔らかくするために納豆を煮ると、匂いがより強くなってしまいますので、加熱する時間を短くしてみましょう。煮るのではなく焼くことで匂いに香ばしさが加わり、食べてくれることもあります。
また、離乳中期(生後7~8ヶ月頃)にはごく少量であれば調味料を使うことができるので、しょうゆなどを数滴たらしてみると、においがやわらぎ食が進むことがあります。
【ねばねばをへらす方法】
下ごしらえの項目でも紹介しましたが、ザルに入れて洗うことでねばねばを落とすことができます。また、一度冷凍することでも粘りが弱まります。他の食材と混ぜて、食感を変えてあげるのもよいでしょう。
どうしても嫌いというときは、無理に食べさせる必要はありません。食への興味をはぐくむことを優先しましょう。
まとめ
納豆は栄養豊富で消化吸収も良く、離乳食におすすめの食材です。また、下処理の加熱時間も短くてすむので、調理もしやすい食材ともいえるかもしれません。納豆を使った離乳食を始める時期や量、月齢ごとのレシピを紹介しました。ぜひ参考にしてみてください。