
【管理栄養士が教える】生後11ヶ月の赤ちゃんにおすすめ!1週間の離乳食レシピ


生後11ヶ月の離乳食の進め方
1食あたりの量の目安
生後11ヶ月頃は、離乳後期と呼ばれる時期です。1日3回食になり、食べられる食材の種類が増え、少しずつ味付けも始まります。
【1回あたりの食事の目安量】
(Ⅰ)
穀類…全がゆ90〜軟飯80g
(Ⅱ)
野菜・果物…30〜40g
(Ⅲ)
魚…15g
または肉…15g
または豆腐…45g
または卵…全卵1/2個
または乳製品…80g
(参考:厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド)
離乳後期では、成長に必要なエネルギーや栄養素の半分以上を離乳食から摂取するようになります。ごはんやパン、いも類などエネルギー源になる食品(Ⅰ)、野菜や果物、海藻類などビタミン、ミネラルを含む食品(Ⅱ)、肉や魚、豆腐、卵、乳製品などたんぱく質を含む食品(Ⅲ)の3つのグループからそれぞれ食品を使うようにして、栄養バランスのよい献立になるように配慮しましょう。
また、鉄が不足しやすい時期なので、大豆や緑黄色野菜、赤身肉やレバーなど、鉄を多く含む食材を取り入れたメニューにできるとよいでしょう。
食材の大きさ・かたさ
離乳後期、生後11ヶ月頃の赤ちゃんは、舌を前後、上下に加えて左右にも動かせるようになり、食材を歯ぐきでつぶして食べるようになります。
生後9ヶ月頃〜の離乳後期前半では粗めのみじん切り程度の大きさからスタートし、離乳後期後半、生後11ヶ月頃には7mm〜1cm角程度の大きさまで食べられるようになります。手づかみ食べも始まるので、1cm角程度のスティック状にしてもよいでしょう。
食材のかたさは、指でつぶせるバナナくらいが目安です。柔らかすぎても固すぎても丸呑みの原因になってしまうので、赤ちゃんの食べる様子を見ながら、しっかりと歯ぐきでかんでいることを確認し、少しずつ食材の大きさや固さをステップアップしていくようにしましょう。
生後11ヶ月の赤ちゃんにおすすめ!1週間の離乳食レシピ
レシピ1.ツナとキャベツのお好み焼き
材料(10個分)
(a)
ツナ…20g
キャベツ…100g
薄力粉…大さじ5
青のり…小さじ1/2
粉末だし…小さじ1/4
粉ミルク…80mL分 ★溶かしたもの
オリーブオイル…小さじ1
<下準備>
・キャベツは芯を除き、下茹でし、水気をしっかりしぼり、粗めのみじん切り。
<作り方>
① ボウルに(a)を入れ、均一になるまで混ぜる。
② フライパンにオリーブオイルを熱し、①をスプーンで丸く生地を流し入れ(10個)、両面に焼き色をつける。
③フタをして蒸し焼きにする。
④器に盛り付ける。
※冷凍で1週間保存可能
レシピ2.ハヤシライス
材料(50g×4食分)
牛薄切り肉…60g
玉ねぎ…50g
マッシュルーム…2個
無塩バター…4g
薄力粉…小さじ2
水…150ml
コンソメ…小さじ1/4
トマトペースト…小さじ2
牛乳…大さじ1
しょうゆ…小さじ1/2
<下準備>
・牛薄切り肉は食べやすい大きさに切っておく。
・玉ねぎは皮をむいて、長さ2〜3cmの繊維に沿った薄切り。
・マッシュルームは石づきを除き、縦2等分に切り、薄切り。
<作り方>
① 鍋に無塩バターを溶かし、玉ねぎを加え、しんなりするまで炒める。
②牛薄切り肉・マッシュルームを加え炒め、肉の色が変わったら、薄力粉を加え、粉気がなくなるまで炒める。
③水・コンソメ・トマトペーストを加え、柔らかくなり、とろみがつくまで煮る(沸騰後、ときどきかき混ぜながら弱〜中火でフタをして7〜8分)。
④牛乳・しょうゆを加え、混ぜながら温める。
⑤器に盛り付ける。
※冷凍で1週間保存可能
レシピ3.バナナのロールサンド
材料(1食分)
食パン(8枚切りor10枚切り)…1枚
バナナ…1本(小さめ)
(a)
クリームチーズ…5g
プレーンヨーグルト…小さじ1/2
<下準備>
・バナナは皮をむいておく。
・クリームチーズ・プレーンヨーグルトは混ぜ合わせ、クリーム状にしておく。
<作り方>
① 食パン(8枚切りor10枚切り)の耳を切り、端を1箇所斜めに切り落とす。
②ラップをのせ、菜箸を転がしながら食パンを上から軽くおす。
③ ラップの上に食パンを斜めに切り落とした側が奥になるようにおき、aを全体に塗り、手前にバナナをおく。
④ 手前から巻き、ラップでキュッと包み、バナナとパンをなじませる。
⑤ 食べやすい大きさに切り分け、器に盛り付ける。
レシピ4.枝豆チーズいももち
材料(10個分)
じゃがいも…120g
水…150ml
枝豆…正味20g
片栗粉…大さじ2
粉チーズ…小さじ1
オリーブオイル…小さじ1/2
<下準備>
・じゃがいもは皮をむいて芽を除き、1cm角に切っておく。
・枝豆は下茹でし、皮と薄皮を除き、みじん切り。
<作り方>
① 鍋にじゃがいも・水を入れ、柔らかくなるまで茹でる(沸騰後、弱〜中火で7〜8分)。
(フタはせずに水分を飛ばし切るイメージ)
② 全体が滑らかになるまでじゃがいもをつぶし、片栗粉を加え混ぜ、枝豆を加えさらに混ぜる。
③丸く形をととのえる。
④ フライパンにオリーブオイルを熱し、③を入れて両面焼き色をつけ、フタをして蒸し焼きにする。
⑤器に盛り付ける。
※冷凍で1週間保存可能
レシピ5.レンジで作る バナナミルク蒸しパン
材料(3個分)
バナナ…1本(80g程度)
米粉…50g
ベーキングパウダー…小さじ1/2
粉ミルク…60ml
オリーブオイル…小さじ1/2
<下準備>
・バナナは皮をむき、フォークで潰しておく。
<作り方>
①ボウルに材料を全部入れ、均一になるまでよく混ぜる。
②型に流し入れる。
③電子レンジで加熱する(600W約4分)。
(爪楊枝を刺して、生地がついてこなければOK)
④器に盛り付ける。
※冷凍で1週間保存可能
レシピ6.レバーペースト
材料(15g×5食分)
鶏レバー…50g
玉ねぎ…25g
りんご…25g
水(もしくは野菜だし)…120ml
しょうゆ…小さじ1/4
牛乳(下処理用)…適量
<下準備>
・鶏レバーは牛乳に浸して臭みをとり、下茹でし、5mm角に切っておく。
・玉ねぎは皮をむき、5mm角に切っておく。
・りんごは皮をむいて芯を除き、5mm角に切っておく。
<作り方>
①鍋に鶏レバー・玉ねぎ・りんご・水を入れ、柔らかくなるまで煮る(沸騰後アクがあればすくい、弱火〜中火で水分を飛ばし切る)。
②しょうゆを加え、全体に馴染ませる。
③フードプロセッサーに入れ、滑らかになるまで撹拌する(約1分)。
④器に盛り付ける。
※冷凍で1週間保存可能
レシピ7.スイートポテトのおやき
材料(10個分)
さつまいも…100g
水…150ml
粉ミルク…80ml分 ★粉のまま使用
片栗粉…大さじ2
無塩バター…5g
<下準備>
・さつまいもは皮をむき1〜2cm角に切る。
<作り方>
① 鍋にさつまいも・水を入れ、柔らかくなるまで茹でる(沸騰後、弱火で7〜8分くらい)。
② 水分が飛び切る前に粉ミルクを加えて溶かし、混ぜながら水分を飛ばす。
③全体が滑らかになるまでさつまいもをつぶし、片栗粉を加え混ぜ、丸く形をととのえる。
④フライパンにバターを溶かし、③を入れて両面焼き色をつけ、フタをして蒸し焼きにする。
⑤器に盛り付ける。
※冷凍で1週間保存可能
離乳食11ヶ月 レシピに関するよくある質問
質問1.手づかみ食べはさせた方がいい?
手づかみ食べは食べる意欲や好奇心を伸ばすだけでなく、手指の発育、発達にも大切です。
食べこぼしなどによる汚れや片付けがストレスになってしまうこともありますが、新聞紙を敷いて片付けやすいようにする、3食のうち1食、ゆっくり時間のとれる時に手づかみできるメニューを取り入れる、スティックパンなど汚れが少なく、持ちやすいメニューにするなど、工夫しながら、見守ってあげられるようにしましょう。
質問2.母乳やミルクは与えてもいい?
離乳後期も、母乳やミルクは飲ませてあげましょう。離乳食からの栄養摂取が増える時期ですが、栄養摂取の30〜40%は母乳、ミルクからです。
授乳は朝と寝る前の2回、離乳食後の3回、1日5回が目安になります。食後に飲む母乳やミルクの量は自然に減っていきますよ。
質問3.離乳食を食べてくれない時はどうすればいい?
離乳後期は好き嫌いが出てくる時期ですが、この頃の「嫌い」は、舌触りなどの食べづらさによるものがほとんどです。食べてくれない時はとろみをつけたり、他の食材と混ぜるなど食感を変えてみましょう。また、煮る、茹でるに加えて、炒める調理も可能になるので、調理方法を変えてみるのもおすすめです。
そのほか、手づかみ食べできるメニューを増やしたり、ママやパパと一緒に楽しい雰囲気で食べてみるなど、食べる環境を変えてみてもよいでしょう。
まとめ
離乳後期は、食べられる食材が増えたり、味付けが始まったり、赤ちゃんの食の世界がグッと広がる時期です。1日3回の食事を作るのは負担になってしまうかもしれませんが、冷凍ストックを活用するなど工夫しながら、今しかない離乳食の時間をママやパパもぜひ、赤ちゃんと一緒に楽しんでくださいね。